ワーホリ使って何ヶ国でスキーができるかチャレンジsnowtodirt’s blog

スキーイントラ生活inオーストラリア、カナダ、ニュージーランド、ニセコ

オーストラリアのスノースポーツスクールにおけるインストラクター(以下イントラ)の現実21

1、期間:オーストラリアのシーズンは6月中旬から9月末。雪が良いのは8月。朝はカリカリのアイスバーン、気持ちよくカービングが決まる感じで、午後はグサグサ春雪、またはザラザラの砂糖雪。

 

2、募集は1月から開始。オンラインでアプライし、スカイプ面接で決まる。

 

3、忙しい時期と暇な時期にムラがある。南半球は6月の後半から7月2週目までがスクールホリデー。ほぼ2週間から20日間、1日6-7時間働きっぱなし。7月後半は一旦落ち着いて、そのあと8月は大会に出る子どもたちや、雪が良いのを知っていて子どもの学校を1週間休ませて来る家族ずれでそこそこ忙しい。9月に入り落ち着くが、イントラの試験の為、人が少なくなるのでこれまたそこそこ忙しい。

 

4、北半球からイントラが集まるので色んなスキーメソッドに触れられる。カナダ、アメリカ、オーストリア、フランス、イタリア、スペイン、ドイツ、チェコスロバキア、ロシア台湾、韓国、そして日本

 

5、APSIの資格はレベル1から4まで。Free Ski(いわゆる実技でショート、ロング、リズム変化、コブ、オフピステなど), Demonstration ski(低速種目;プルークボーゲン、基礎パラレルやシュテムターン、ベンディングターン、横滑りなど), Teaching(Level1が15分程度、level2が20分くらい、level3で30分程度、level4が30分~40分を2つ), Theory(ペーパー、筆記試験), skier Analysis(ビデオを見て答える) の4つの試験をすべてクリアして合格。これにレベル4はレーシングのタイム計測がある。

どのレベルも4日間程の雪上講習を受講してから試験を受ける。ただしレベル4に至っては1週間ティーチングと低速種目、1週間スキーイングとレーシングの合計2週間のトレーニングを受けてから3日間の試験を受ける。合格率はレベル1で96%(400人)、レベル2が69%(97人)、レベル3で30%(45人)、そしてレベル4が28%(15人)(再受験も含む)。お金もかかる。レベル1が820ドル(年会費や試験トレーニングコース費と試験費用、教科書代含む)、レベル2はトレーニングコースが385ドル、試験が465ドル、レベル3がトレーニングコース645ドル、試験費用が465ドル、レベル4はトレーニングが1290ドル、試験費が645ドル。もし試験に一発合格できなければ再試験。一つのセクションにつき125ドルかかります。ひぇ~。

 

6、全てはヒエラルキー。レッスンはイントラの資格順に割り当て垂れる。その為1、2年目やレベル1や2のイントラは暇な時期、1日2時間しか働けなかったなんて事も起こりうる。上級者やレーシングやフリースタイルのレッスンもそのコーチングの資格を持っていたり、fully certifiedフルサート(レベル4)だったり、要はそのレッスンにふさわしい資格を持った1番上のランクのイントラに振り分けられる。

 

7、Inter Schoolのレッスンはピンからキリまで。オーストラリアはスキーもスノーボードもレーシングやフリースタイルが盛ん。Inter Schoolは学校ごとの3人1組のチーム対抗でGSとスキークロスモーグル。地区大会、州大会、そして全国大会へと勝ち上がっていく。たくさんの子が軽い感じでレースに出るので、スキー経験5日目のハの字でゲート、旗門に入るなんてことも。赤、青、赤、青、スルーと教えるところから。でも用具は一級品。もちろん将来の有望株もたくさん。10歳でモーグルコースを上から下まで一直線、途中のジャンプ台では技も入れてきます。

 

8、総じてワーキングホリデービザの人や、レベル1、2のイントラたちは夕方や夜、別の仕事でアルバイトしてたりする。レッスンだけで食べていけるようになるまでは少し時間がかかる。

 

9、スキー場から離れた町に住むため通勤に1時間はかかる。

 

10、ブーツのせいで足のあちこちの骨が出てくる。そして痛い。気温が総じて高いので北半球で働いている時よりもブーツの中で足が動くからとにかく痛い。もちろん、ブーツはいろいろ直すけどくるぶしは痛いし、内反小趾、外反母趾なんて人もたくさんいる。初心者レッスンやkidsではスロープを歩いてのぼって、下っての繰り返し。

 

11、1週間、kidsエリアの中なんて事もある。イントラになりたての頃はkidsにいるとなかなかフェンスの外に出られない。ひたすらマジックカーペットを登って、降りて。泣いてる子をあやしたり、運動嫌いの子を励ましたり、ヤンチャ坊主がkidsエリアから逃げ出さないように目を光らせたり。ランチのお世話をするのもイントラ。

 

12、kidsはお昼が出るのは嬉しいけど、もはやゆっくり座ってなんて食べられない。自分のクラスの子どもたちのレッスンタグをチェックして食物アレルギーがないかやハラルフードとかベジタリアンとかスペシャルなサポートが必要な子を確認。自分のクラス全員にお昼を配ったり、水やジュース、デザートまで何が欲しいか聞いて全部サポート。ジュースが何種類かあって1人ひとりに聞くのが面倒くさい時はスペシャルミックスジュース作戦。全部混ぜる!ドヤ!立ちながら、歩きながらブリトーをかじるなんて当たり前。

 

13、雨の日も風の日でも働く。雨はよく降る。レインコートはユニホームの一部。ホームセンターで1000円の除雪用のグローブは必需品。Gore-Texのグローブは雨の日には役に立ちません。いくら風が強くてリフトが止まっても、T-Barは動かす。どんだけチケット代返金したくないねん(笑)

 

14、寒さよりも暑さ対策が重要。特にシーズン終わりは+5~6度。

 

15、紫外線の強さは日本の比べ物にならない。ジリジリとはまさにこのこと。もちろんみんな日焼け止めは塗りたくるし、お客さんにも塗るようにスキー場が無料で配布してるけど、それでも焼ける。ま、ゴーグル焼けはイントラの勲章なのでみんな気にしない。

 

16、運が良ければ雪上でカンガルー、ウォンバット、エキドナ、ポッサムに出会える。さすがオーストラリア。同じだけ、スキー場へ上る道路わきで、車に引かれたのにもたくさん出会う。なむあみだー(Wildlifeのオフィスの人は車に激突したウォンバットやカンガルーのポケットの中に生きている子どもがいないかチェックはしますが、死体の回収はしない。自然に任せるのだ。まさにわいるどー。)

 

17、総じて時給は日本よりもずっといいけれど、その分食費と宿泊費もその分かかる。時給18ドル~40ドル。一週間のRentが200ドル。ひぇ~。

 

18、お客さんは主にはオージーだけど、アジア圏からもお客さんがくるし、いろんな国の方とスキーができるのはやってて楽しいし、新しい発見がたくさんあるし、何せ、雪を見たことがない人がたくさんいるので、みんな目がキラキラしてる。同じオーストラリアの冬でも、クイーンズランドの北のほうやノーザンテリトリーは冬でも30度越えなので、彼らにとってマイナスの気温や雪は未知の世界。またスキーしにきたいって言ってもらえた時はとっても嬉しい。

 

19、100キロ超のお客さんもいっぱい。それを支えてあげるのも仕事のうちです、はい。でもさすがはスポーツ大国オーストラリア、運動神経がいい人が多い。ラグビーやオーストラリアフットボール、水泳、サーフィン、女子でもサッカーやネットボールで鍛えられた人が多い。一瞬、巨体に「おお」と思ってしまうけれど、案外みなさんバランス感覚が優れている。よかったー。ま、スキーの板に立ってるだけで板、たわんでますがな。

 

20、シーズン中にWhistler Blackcomb, Vailなど北半球のスノースポーツがリクルートに来るので、オーストラリアにいる間に次の北半球シーズンの仕事を見つけられる。結局、数か月後、同じようなメンバーで別のスクールで「Hi」と言い合ってる。イントラの世界は狭いのだ。ゴシップニュースは瞬く間に拡散。

 

21、9時、10時には就寝。雪上に6時間、7時間、スキーして、笑顔を振りまいて、帰ってくる頃には心地よくくったくた。夕飯を食べて、9時にはベッドに入り、ウトウトしながら10時にはぐっすり。映画Aspen extremeやHot Dogの影響?でスキーのイントラの印象って、毎日飲んだくれて、パーティーってイメージだけど、それはルーキーと呼ばれる1年目のイントラのみ。若くもなくなってくればそんな体力ありません。もちろん、お酒・パーティーが好きな人はお給料日にはバーへ繰り出すけどね。